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短波放送「しおかぜ」国内送信開始について
●経緯
平成18年10月13日 菅総務大臣閣議後の記者会見で「しおかぜが短波放送を欲しいということであれば、ＩＴＵ（国際電気通信連合）に正式に申し入れたい。ＮＨＫの施設を使えるよう前向きに考えたい」と発言、以後、管轄官庁である総務省、茨城県古河市の八俣送信所を所有するＫＤＤＩ（株）、八俣送信所を独占使用しているＮＨＫと調査会の間で調整が開始された。
政府（総務省）が1月26日までに国際電気通信連合にしおかぜへの周波数割り当てを申請、2月20日に調査会が総務省関東総合通信局に免許を申請、3月13日に予備免許が交付された。3月16日までに国内で必要な手続きが概ね終了した。
3月19日国際電気通信連合への周波数登録手続が完了した。最終的には3月22日、関東総合通信局において免許交付を受け、全ての手続きを終了し、3月26日朝の放送から送信が開始となった。
10月23日、無線局指定変更通知並びに無線局免許を関東総合通信局より受理し、10/28より、すべての放送の国内発信を実現し、JSRしおかぜとして開局することとなりました。
JSRしおかぜ発足当時
●周波数、放送時間ほか
しおかぜ第１放送（国内施設 KDDI八俣送信所より発信）
周波数 ６０４５ＫＨｚ 送信出力 １００ＫＷ 時間 ５：３０〜６：００
（3月26日現在、北朝鮮からの妨害により変更の可能性あり）
識別信号 ＪＳＲ（呼び出し符号） しおかぜ ((呼び出し名称）
契約期間: ３月２６日から１０月２８日まで
●送信費用：月額６０万円程度（第１、第２放送合わせて）
従来のＶＴ社と同程度の金額で行うことが可能となった（契約上金額は非公開）
■追記
今回の国内発信実現までには、八俣送信所を所有し管理運営するＫＤＤＩ（株）、その施設の独占使用権を持つＮＨＫの調整、協力がなければ為し得なかった事である。それもこの短時間で実現できたのは、総務省としても異例の措置であったと認識している。実現のためにご尽力いただいた方々に、改めて感謝の意を表する次第である。
国内から「しおかぜ」を北朝鮮へ発信することは、今まで以上に北朝鮮に対して強いメッセージ、圧力となり、早期解決への一助となるものと確信している。また、今回の割り当て周波数（６Ｍ帯）により、第２放送の９Ｍ帯の周波数と合わせて、季節や時間等による電波環境の変化への対応も可能となり、より聴取しやすくなる。
拉致被害者が一人でも「しおかぜ」を聴いて日本における救出への官民の取り組みに期待感を持ってくれれば情報の収集などにも進展があるものと期待している。なお、「しおかぜプロジェクト」として行う「バルーン作戦」でも、「しおかぜ」の送信について記載しており、両者が情報発信と情報収集の両面で相乗効果を上げるものと確信する。
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